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総論:翻訳の学習をすれば、会話もできるようになるか


1)会話力といっても、通訳になるのと、自分だけペラペラ話せればよいのとは方法論が異なります。しかし、このメルマガの読者はほとんど志の高い方でしょうから、それを想定して、「お金になる語学力」という観点からいうと、通訳できないとお金になりません。

2)通訳能力を得られる会話力というと、語学力だけの問題ではなくなります。どちらかというと、通訳する分野のことがわからない人は当然通訳できません。通常、企業などが大枚の金を払ってくれる通訳仕事は、ビジネス通訳か、技術通訳なので、ビジネスまたは技術系各分野の専門知識がないと、語学力だけあっても話にならないわけです。

3)いずれにしても、質問されている方々が相当高度な会話力を身につけたいと思っているということを前提でお話すると、英語のしっかりした「読み書き」の能力がないと絶対に高度な(ブロークンでない)会話力はつかない、ということは断言できます。通訳の練習とか訓練とかはそれがあってからの話です。

4)音声(発音)面でいうと、不幸にして、英語は日本語と最悪の相性の言語なので、音声に関する正しい知識と訓練が必要です。それと、(日本人にとって発音しにくい言語なわけですから)英文をスラスラ発音できるためには、相当な時間のパターンドリルをこなす必要があります。

5)また、英語は語彙が膨大な言語なので、コロケーションなど、文法セオリーより慣用の語法の丸暗記ということが他の言語の場合より求められるので、この習得に膨大な時間が必要だと覚悟していただく必要があります。つまり、仏独など第2言語を勉強したことのない方は、いかに英語が難しい言語かを認識していないのです。

6)もうひとつ、英語の特殊事情があります。それは、英語がインターネットなどを通じて世界中の人々が使っている言語なので、どれがスタンダード英語かわからなくなっているという問題があります。つまり、ネイティブのほうは、ロンドン英語なり、カリフォルニア英語なりをしゃべっていればよいわけですが、外国人である我々は、たまたまロスの先生に習った英語がスコットランドやインドに行ってまったくわからないし通じないことにいちいちショックを受けて「まだまだ英語ができない」と思ってしまうのです。
ちょっとやそっとコミュニケーションができなくてもめげない精神力が必要なのです。相手の言っていることがわからないときは、あたふたしないで、こっちが英語を使おうとしてやってるんだから、お前も外国人と話すときぐらいわかりやすい標準英語で話せ、と説教するぐらいのずうずうしさをもて、ということです。(こういう点に関しては、ぜひ鈴木孝夫氏の「日本人はなぜ英語ができないか」など、一連の著書をお読みください。)その意味で、異文化コミュニケーション、コミュニカティブ・アプローチ、社会言語学などの基礎知識を得ておくことは非常に有効です。

抜粋:猪浦道夫、まぐまぐメルマガ「英語で身を立てる方法」